根羽村は長野県の最西南端、愛知県と岐阜県の県境に位置し、面積の90％余りを森林が占める自然豊かな村です｡月瀬地区に生育している村のシンボル「月瀬の大杉」は樹齢1500年とも1800年とも言われ、長野県最大の巨木であると同時に、国の天然記念物にも指定されています。

村ではこうした自然条件を活かし、林業を基幹産業として、「親が植え、子が育て、孫が伐る」と、子供から大人まで村民総参加による山づくりが引き継がれてきました。山離れが進む中、山林資源の積極的な活用と地域内で循環する「トータル林業」の仕組みを構築し、再度林業が「業」として再興を図っています。

また、根羽村は矢作川(河川延長117km)の最上流に位置しており、明治時代のはじめから産業・文化など、下流域と深くかかわってきました。近年は「流域はひとつ、運命共同体」を合い言葉に、下流域の自治体や企業との連携による森林づくり事業、水源地を守る「水源の森事業」など、森と水の恵みを通じて上流と下流の様々な交流の輪を広げています。