あなたはキャリアアップ転職?キャリアチェンジ転職?

これから転職活動を始める人も、すでに転職活動中の人も、まずは、転職によって自分のキャリアをどうしたいのかを考えてみましょう。キャリアをアップさせたいのか?それともチェンジしたいのか?転職の目的が違えば、転職活動の進め方も違ってきます。

キャリアチェンジ転職で失敗しないために

キャリアチェンジ転職で失敗しないための5つのルール

ルール1「経験がないから」とあきらめない

未経験の職種・業界への転職をめざすキャリアチェンジ転職は、同職種・同業界へ転職するキャリアアップ転職と比べて不利だと思われがちです。ただし、20代なら話は別。未経験や第二新卒を歓迎する企業も増えていますし、特に20代前半に対しては「実務経験よりも、人柄や熱意、入社後の伸びしろを重視する」という企業が少なくないからです。「経験がないからどうせ無理だろう」とあきらめずに、自分が希望する職種・業界のなかで、「未経験可」・「第二新卒歓迎」の企業がないか調べてみましょう。また、応募資格をすべて満たしていなくても、採用されるケースもあります。希望をもって!

ルール2 転職を通じて何を実現したいか?自分と向き合おう

ほかの年代に比べると、20代はキャリアチェンジ転職のチャンスといえます。だからといって、20代であれば誰でも希望通りにキャリアチェンジ転職できるかといえば、そうではありません。キャリアチェンジ転職を成功させたいなら、

  • なぜ、キャリアチェンジをしたいのか?
  • 職場や業界さえ変われば、それで満足できるのか?
  • 自分がやりたいことは、転職先で本当に実現できるのか?
  • 転職後はどのような働き方をしたいのか?
  • 5年後、10年後のキャリアプランは?

など、自分自身に問いかけてみてください。

これらのビジョンがしっかり定まっていないと、応募先選びに悩んでしまい、転職活動の効率が大幅にダウンしてしまいます。また、ビジョンがなければ、「志望動機」や「自己PR」が表面的なものになったり、一貫性が欠けたりしがち。その結果、採用担当者から「本気でわが社で働きたいの?」「冷やかしで応募しているのでは?」と思われてしまう可能性もあります。さらには、運良く転職できても、入社後に「こんなはずではなかった」とミスマッチに悩む恐れも……。

自分と向き合うのは難しいものですが、確固たるビジョンを持っているかどうかが、転職の成功・失敗の分かれ道。しっかり自分と向き合いましょう。

ルール3 自分の“武器”を見つけよう

転職のビジョンが明確になり、応募する業界や企業をある程度絞り込めたら、あなたの“武器”を見つけましょう。これまでやってきた仕事(正社員としての仕事でなくてもかまいません)や、学生時代に力を入れたこと(資格取得やサークル活動など)、アルバイトなどの経験を通じて得た知識やスキルを、できるだけ細かく、かつ具体的に洗い出します。「特に思いつく知識やスキルがない」という人は、「できること」「上司や先輩から任されたこと」を中心にピックアップすると見つけやすいはず。そのなかから、転職後に役立つスキル・経験をピックアップして、採用担当者に伝えられるようにしましょう。

あわせて、不足しているスキル・知識を補うための努力を今すぐ始めましょう。応募書類や面接で、「○○のスキルについては、勉強中です」「△△の資格を取得するためにスクールに通っています」といった具合に説明できれば、採用担当者にあなたの本気度が伝わるはず。数カ月で修了できる職業訓練やインターンシップ制度を活用するのもおすすめです。

いずれにしても、採用担当者に「比較的速く即戦力になってくれそうだ」と思ってもらうことが肝心です。

ルール4 社会人として身につけたマナーを確実に実践

20代、特に第二新卒枠での転職を希望している人は、ほかの転職希望者に比べると実務経験は多くありません。けれど、あなたにも誇れる知識やスキルはあります。それは、社会人として身につけたビジネスマナーやコミュニケーション能力、OAスキルなどです。

ビジネスマナーやコミュニケーション能力、OAスキルは、どんな企業・職種であっても必要とされるもの。あなたの立派な“強み”になりえます。応募書類の作成や面接は、あなたのその“強み”を発表する場だと考えて、社会人にふさわしいふるまいを心がけましょう。応募書類の誤字脱字、面接の無断キャンセルなどはもってのほかです。

加えて、新卒とは仕事に対する心構えも違うはず。その点もアピールするとよいでしょう。

ルール5 経験者に負けない“柔軟性”と“熱意”をアピール

20代でキャリアチェンジ転職に成功した人はたくさんいます。では、採用担当者は、彼ら・彼女らのどこを評価したのでしょうか?それは、“柔軟性”と“熱意”です。新しい環境にもすぐになじんで未知の知識をどんどん吸収できる柔軟性と、仕事に対して真摯に取り組んで成長したいという“熱意”に、企業側は大いに魅力を感じます。

だからこそ、キャリアチェンジ転職派は特に、仕事の幅を自分で狭めないことが大切。面接などで「希望している部署と違う部署に配属になったらどうしますか?」といった質問をされたら、「違う部署での仕事を覚えて、希望している部署に配属になったときにその経験を役立てたい」という具合に、前向きさと柔軟性をアピールするといいでしょう。

応募書類などに書く経歴が少ない場合は、「入社したらやってみたいこと」を書いてみるのもいいかもしれません。企業側が「わが社に興味を持って、しっかり調べている」と好印象を持ってくれる可能性大です。